お座敷一間

上京してきてX年目の社会人が、少しずつ手の届く自分の一間を広げていきたいブログ

ブラックスワン

絶賛されてるものの、あんまり深入りできず。狂気とかは好きなテーマなはずなのだけど。

作品の根底に走る、親子愛というか親子の束縛を扱った箇所で感情移入ができないせいなのかもしれない。よい親に恵まれたとでもいうのだろうか。何かを押し付けられるということが全くないわけではなかったが、基本的にはあなたの好きにしなさいよという親であった。

逆に選択することから逃げ、親の示したなんとなくの方向に乗ることも多々あったが、それはまた別の話かなと。とかく、一つのことに囚われ、高みを純粋に目指そうという心意気と、それに関わるプレッシャーも理解できなかった、というそれだけなのかもしれない。

自分は選択から逃げ、流れに身を任せてしまうばかりだから、幻覚を見るほどの、痛みを感じるほどの激情というものがわからない。
だからこの映画が問いかけてくる狂気や激情、憎悪、プレッシャー、これらに対して憧憬こそいだけど共感はできない。

同じような凡百の方にはおすすめできなくて、激情をもって人生に取り組んでる方には刺さるとか、そんなネガティヴな評価。

それを評価でポイントつけるんだからなぁ。いいのかなぁ。